おもう、春。

桜が咲き始めました。
春です。
春になるとわくわくします。
似ている、思春期のわくわく。
思春期を遠く過ぎてなお、思春期について
思うことはわくわくします。
あちらこちらで花が咲いて、虫が湧いて、
風が吹いて、ぬるい水、それらの残酷な、
まじわり。
思春期を描くことは、春を描くこと。
永遠の春でなく、残酷であった、春。

　からだのなかで、めざめた春は、
　あいされたい、
　血管の水路をとおって、くるくるめぐる、
　あいされたい、
　夜のあいだ、だれにも見られず、
　あいされたい、が、
　きりきり育って、いっぱいになって、
　口からあふれだすかわりに、
　春の昼下がり、
　日なたの、ぬるい水に、
　流れていった。

あたたかなひざし、と。

拍手をいただいています。ありがとうございます。
（短編のタイトル間違いについてご指摘くださった方、
　ありがとうございます。さっそく修正いたしました）

ひだまりぽかぽかですね。
おもらしのあたたかさはひだまりに似ている気がします。
すぐつめたくなっちゃうけど！
　おもらしそのものの魅力として、
「その瞬間のあたたかさ」、
があると思うんです。

　真夏にはまだ少し早い季節、訪れた屋外プール。
　お天気もこの日はいじわるで、重たい雲が居座っていて。
　ひとしきり遊んだころ、ふいに聞こえるおしっこの呼び声、
　あわててプールから上がろうとするけれど、
　疲れたからだは思ったほど機敏には動いてくれなくて。
　やっと水辺を離れると、はじめて来たプール、
　おトイレがどこだか分かりません。
　冷えた水着にまとわりつく、つめたい風。
　つまさき立ちしながら早足で、やっととびこむ個室。
　うそ、和式だけ？
　ちょっとためらったそのとき。
　どうせ水着だし、いいよね？
　聞こえた、ささやき声。
　あっ、と思った瞬間、
　こわばったからだのそこだけが、ふわり、
　軽くなって。
　あふれていくあたたかさ。
　だれもいないおトイレ。
　差し込むくもりの日のひざしはやわらかくて。
　無機質なタイルのそこだけ、
　ひだまりみたいにぽっかり。
　軽くなって、とけていって。
　わたし、おもらししてる。
　誰に言うわけでもないけれど、
　伝えたかった。
　あたたかさ。

梅は咲いたか。

梅は満開。
河津桜など、早咲きの桜も咲き始めているよう。
春ですね。
お花見ですね。
夏の花火大会と並んで、おもらしの定番。
お酒が絡んでのおもらしはもちろん恥ずかしいけれど、
前後不覚の状態で…、みたいなのはちょっと、
面白みに欠ける気がするんです。
どんなおもらしがかわいいかなー。
はなやいだおもらしがいいなー。
花粉と砂ぼこりの舞わないところで、
ゆっくり考えたい今日このごろ。
目がごろごろ。
かゆい！

春ですね。

更新のお知らせ。

くしゃみが止まりません。
くしゃみした拍子におもらししちゃったらどうするんだ。

　さて、更新のお知らせです。
短編に１作、
「わたしたちのハーモニー」を載せました。
小学生の女の子が、合唱の練習中におもらししちゃう
お話です。

　実は、わたしも小学生の合唱の練習中、
クラスメイトの女の子がおもらししちゃった場面に
居合わせたことがあります。
　確か、３年生か４年生の頃。
体育館の壇上で練習していた時のこと。
突然、「だれそれちゃんがおもらししちゃいました！」
みたいな声がして、みんなざわざわってして。
見ると、わたしから２、３人離れたところにいた女の子の足元、
壇上に設けられた雛段に貼られたフェルト地が、
濃く変色しています。
面積はそれほど広くなかったように記憶しています。
顔立ちの整った、おとなしい、おっとりした女の子でした。
　着換えを終えて戻ってきた彼女と先生が、

「どうしておもらししちゃったの？」
「がまんできなかったの」

と、いうやりとりをしていた気がします。
　このやりとり、改めて文章にすると面白いですね。
そりゃ、我慢できなかったらおもらししちゃうよね。

スカートのながさ。

　じょしこぉせぇがおしりを隠すみたいにスカートのすそをおさえて、
駅ビルのトイレに駆け込んでいきました。
なんだろ。

　『ながいながいかえりみち』でも書きましたが、
スカートのおんなのこが立ったままおもらししたら、
きっとスカートはあんまり濡れないですよね。
ロングスカートとか、長さのあるものやぴったりした
ものなら別だけど。
　その点ズボンは、どうがんばったって濡れます。
おしりの方だけとか、内側だけとか、濡れかたに差異は
あるでしょうけれど、ズボンでおもらししちゃったら
まず隠せない。
　「おもらししちゃったけど、ばれないよね…？」
みたいな、内心のどきどき、はじらいはかわいいと思うので、
スカートの子の、そぉいぅおはなしをもっと書いてみたいです。

と、言いながら、次回のおはなしはスパッツ（笑）。
今週末くらいには短編に載せられると思います。