本編ではたぶん触れない、こまごましたところを
くどくどと。
わたしの備忘録的な側面もあるので、
ご興味のある方だけ、、、
*
魔法について。
モレタ島に生まれる人間は、100人に1人程度の割合で、
「魔力」と呼ばれる力を、先天的に持っている。
魔力を持った人間のことを「魔法使い」と呼ぶ。
モレタ島、キシン共和国においては、魔法や魔法使いは
決して珍しいものではなく、
「子供がけがをして帰ってきたら、
となりのおばさんが治してくれた」
「すれ違った男性が、指から炎を出し、煙草に火をつけた」
などという光景は、日常のものである。
魔力を意図的に用い、何らかの作用を行うことが
「魔法」であるが、あまり厳密に定義、区別されている
わけではない。
「魔力」は、大きく二つのかたちに分けられ、
ひとつは、何らかの物理的働きかけを行う「黒魔法」、
もうひとつは、生命機能を助ける「白魔法」である。
両者は択一的なものではなく、「魔力」を持つものであれば、
黒魔法も白魔法もどちらも使うことができるが、
個人の資質や性格により、どちらかが得意で、
どちらかは不得意、ということはよく見られる。
魔力を持つ人間にとって、魔力を用いることは、
自身の身体を動かしたり、あるいは思考したりするのと
同様の感覚で行えるもので、魔力を使うこと自体には、
特別な修練等は必要としない。
魔力の使用には、相応の肉体的、精神的な疲労をともない、
使用の限界は特に存在しないが、なんの訓練も行っていない人間では
長時間走り続けることができないように、
疲労や集中力の低下による、使用の限界はある。
黒魔法は、
「ものに直接触れることなく、何らかの物理的な働きかけをする」
ものであり、触れることなく物体を浮かす、動かすなどの
超能力(テレキネシス)に近い。
黒魔法を、物理的破壊に特化して用いることを「攻撃魔法」と呼び、
攻撃魔法は「発熱(炎撃)、冷却(氷撃)、放電(雷撃)」という
3つにかたちで用いられることがほとんどである。
魔力を攻撃魔法の域で用いるためには、ある程度の修練が必要である。
先述の3つ以外に、直接ものを押しつぶしたり
破壊したりすることもできるが、これは「攻撃魔法」とは
呼ばれないことが多いようだ。
白魔法は、
「生命活動を促進し、傷をいやしたり、疲労を回復したり」することが
できるが、あくまでその生命が、もともと持つ機能を補助するものであり、
もともと持ちうる能力以上の作用を及ぼすことはできない。
「ほうっておいても2,3日で治る傷を、一瞬で治す」ことはできても、
「ちぎれた腕をつなげる」だとか「病気を治す」ことはできない。
あくまで、「自然治癒力を一時的に高める」ものである。
だが、
強力な魔法使いとなると、一見物理法則を無視したかのような
空中浮遊(飛行)、瞬間移動、透視などを行うことができる。
どういった仕組みによってこれらの行為が行われているのか、
我々に理解することはできない。
さらに、
通常の魔法とは次元の違う「源動」という力が存在するが、
これについてはいずれ、作中で。
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